今夜味わうのは、ライラックベイク(札幌・東屯田通)の「パン・オ・ショコラ」。琥珀色のパリパリとした層、その中に隠れた、柔らかな白いしっとり生地。中心には、ビターでなめらかなチョコレート。見た目も食感も、楽しませてくれる一品でした。
* * *
私にとって、パンを食べる時間と
それをのせる器
そして、写真に残すことは
いつでもワンセットだ
シンプルで、マットな質感
パンの表情を引き立ててくれる
暗い色
今日は、これにしよう

今夜、選んだパン
ライラックベイクの大人の菓子パン
「パン・オ・ショコラ」
あの、アップルパイや
山鼻コロネと同じように
持ち歩く道中から
紙袋をひらく瞬間まで
丁寧な所作を求められる
表面の美しい層が
欠けてしまわないように

そっと気遣いながら
袋をひらく
その瞬間に広がる
バターと小麦の香り
――― とても、上品
崩れることなく
きれいな姿も保っていた
深い琥珀から
きつね色へのグラデーション
美しい、焦げの色
薄く、繊細に重なる
生地の層
薄く、繊細に重なる、深い琥珀色の層

多少の犠牲は覚悟して
ナイフを入れる
皿の上には、ハラハラと
剥がれ落ちた繊細な皮
それでも
犠牲は少なかったほう
外側の深い茶色に反して
中は柔らかな白
中央にかまえる
チョコレート
その、美しい佇まいに見惚れる
パリパリと弾ける外側、その奥にあるしっとり

生地の端から
そっと口に運ぶ
軽快な
パリパリと乾いた音
内側の生地へたどり着くと
柔らかく、しっとりとしている
生地自体に
無駄な甘さはなく
ただ、小麦の旨みが感じられる

次は、チョコレートのある部分
硬い板チョコのように見えるけれど
歯を当てると、すっと滑らか
生チョコのような
口の中の温度に触れ
とろりとほどける
カカオの風味が残る
ビターな味わい
すべてを飲み込んだ後も
残る余韻
珈琲で上書きしてしまうのが
どこか惜しい
今夜の記録
食べ終えた後を
ふと眺めると
バターの油染みがついている
好きなんだけど
ちょっと手のかかる皿だ
――― 目止めをすれば
解決できるのかな
そう思いながら
ゆっくりと皿を洗う
memo
─── パン ───
パン・オ・ショコラ 340円(税込)
2026年7月購入
─── お店 ───
ライラックベイク
(LILAC BAKE)
札幌市中央区南22条西9丁目1-31

スッと刃が入る、つぶれない心地よさ
【ARCOS(アルコス)テーブルナイフ】
せっかく買ってきた美しいデニッシュやタルト。いざカットしようとすると、形がつぶれてしまったり、切り口がボロボロに。そのたびに、少しだけ残念な気持ちになっていた。パンやスイーツを、美しい形のまま口に運びたい。スペイン生まれのこのナイフは、独自の刃先で生地を潰さず、鮮やかな断面を見せてくれる。

